最近は少子化や教師不足など教育に関するニュースも増えているように感じます。
今日のテーマもよく質問されることの一つです。
今回は脳科学・生物学的観点(からだと脳の成長)と教育的観点の視点からまとめています。
からだの成長
からだと脳の成長から勉強について考えると、まず初めにして欲しい事はからだづくりです。
最近では授業中集中して座っている事が出来ない生徒や姿勢の悪い生徒が増えています。
こんな話をすると発達障害なの?とか座ってられないくらい行儀がわるいの?と言われる方もいらっしゃるのですが、そうではなく単純に体力がないのです。
家でソファーに座ってゲームや動画を見ているとそうなります。
不登校などの相談もあるのですが、睡眠時間がたりていなかったり夜型の生活で昼間の授業が眠くてまともに聞けていなかったりする原因は体力不足という事もあります。
小学校低学年まではある程度外で遊んだり、スポーツ系の習い事で体を動かす習慣をつけておきましょう。
脳の成長
小学校入学(7歳程度)から徐々に考える事(論理的思考)ができるようになったり、社会性がみについてくるようになります。
しかし、こどもによって多少の差があるので大体7~9歳の間で少しずつできるようになってくると考えてください。
「小学校に入学したから勉強を頑張る!」というように年齢で考えるとこどもにとってストレスになります。
また、この時期の勉強は何でも興味をもって取り組みます。だから学習系の習い事をするのであれば小学校1・2年が良いとおもいますが、同時に飽きやすい時期でもあるので、3ヵ月に1回くらいは飽きていないか?辞めたいと思っていないかを確認することをお勧めします。飽きている学習を続けても伸びる事はないですし、そのまま続けていても劣等感を抱えたり嫌いになったりする可能性もあります。
10歳ごろから思考力や社会性も一気に成長していきます。いわゆる第2次成長期です。
心も体も脳も急激に視聴する一方で周りとの差に悩まされる時期でもあります。
実は学習でつまづき始めるのもこの時期が多いです。
教育的観点から①(幼少期)
幼少期(未就学児)に英才教育として、英語やそろばんなどは未だに人気です。公〇式や通信教材(○○ゼミ)などをしているお子さんも多いと思います。
最近ではプレスクールという習い事(塾?)も増えています。(小学校に入学して勉強につまづかないように予習するための習い事)
何をやらせてもいいですが、大事なことはこども自身が楽しんでやっているか?です。
先ほどの脳の所でも触れましたが、成長の邪魔になるのはストレスです。
習い事がイヤになっているのであれば、やめさせてあげてください。「○○まで頑張ったらやる気が出ます」「頑張って成功体験をさせたい」「やめ癖がついたら困る」これらの理由は全部大人のエゴです。嫌いなものを続けていい事はありません。大谷翔平は野球が好きだからあれだけのスターになれたのです。(才能もありますが)
せっかくやってきた事がムダになる心配よりも、その先の輝く未来を嫌いなもので埋め尽くす事の方がこどもにとってもストレスです。
教育的観点から②(小学校低学年)
小学校に入学すると環境も変わり、友達も増え遊び方も変わります。
「小1の壁」を超えるためにも気をつけて欲しい事があります。
小学校では、初めはひらがなや足し算などを勉強しますが一番大きな勉強は、「学校のルールを守ること」です。
幼稚園や保育園でもルールはありますが、小学校のルールは自立を目的としてるためこども達にとっては未知の世界です。
こども達は新しい事にわくわくしている反面、戸惑っている部分もあることを忘れないでください。
最近の困ったことと言えば、入学した時点での学力格差です。
幼稚園やプレスクールでひらがなや足し算を学習している子がいると、「あの子はできるのに私はできない」と自信を無くしてしまったり、自分が劣っていると感じてしまう子もいます。
また、みんなと同じことをするのでみんなとペースが違って悩む子もいるでしょう。
小学校低学年のうちは成長速度がバラバラなのですが、学校はクラスで一緒に動いているので、今できなくても大丈夫と思えるようにしてあげましょう。
学校の勉強についていきたい、遅れたくないとお子さんが感じているなら塾に入れて勉強を教えてもらうことも考えた方が良いです。
絶対に塾に行かせた方がいいボーダーラインはまとめテスト(カラーテスト)の点数が70点を下回るお子さんです。
テストの点が70点を切っているお子さんは、もうすでに勉強が嫌いになり始めています。
教育的観点から③(小学校高学年)
小学校4年生になると学力は2極化していきます。
ここでつまづいて勉強が嫌いになった生徒を勉強するように指導するには3年くらいかかります。
そのままほったらかして、中学に上がってから塾に入っても入試まで間に合いません。
そうなる前に塾に行って苦手を克服するようにしてください。
「え?それって塾が儲けたいから言ってるんでしょ?」と思った方。
違います!
早い段階で苦手を克服して正しい勉強法を身につけていれば中学に入ってから塾に通う回数を減らすことができます。
結果として中学3年までにかける塾代を安くすることができますし、何より学校で受けている授業が苦痛のまま過ごすのか?勉強が分かった状態で授業を聞くのか?この差はとても大きいです。
ちなみに年間の授業時間は約1000時間あります。その時間を無駄に過ごすのはもったいないですよね。
まとめ
私は基本的には小学校4年生くらいから塾に行き始めるのがいいと思っています。
しかし、お子さんの状況や学校環境にもよりますし、正直に言うと地域での学力差もあり、状況に合わせて考えた方が良いです。
大切にしていただきたいのは、お子様の成長段階に合わせてお子様の意思を確認しながら親子で決める事が大事です。
中学までの勉強で能力の違いは関係ありません。
頭がいい・悪いといったことは関係なくどれだけの時間どれだけ真剣に勉強を楽しんで取り組んだかがそのまま学力に繋がります。
一生懸命やっていても、親だけ必死になっていたり、悲壮感が漂っているとこどもにそのストレスが伝わり勉強に悪影響を及ぼすので、そうなる前に誰かに相談してみてください。
「勉強しなさい」「宿題やったの」と怒ることのないようにしましょう。