学力別塾の選び方~中学生編~

北九州では中学受験は一般的ではないので、小学生のうちから塾に通っている生徒は「親の」意識が高いご家庭だと思います。

もし、小学校から塾に通っていてお子さんが楽しそうに塾に通っていたらそのままにしておくことをお勧めします。

塾の選び方のお話をする前に、最近の中学校での学習環境の変化をお伝えしておきます。(北九州で起こっている変化です。)

毎年のように学力が下がっている

コロナ禍になった翌年に学習指導要領が変わりました。
※学習指導要領とは学校の先生が教える指針です。

また、ここ数年で先生の働き方が変わり業務の効率化や負担軽減策が取り込まれています。

結果として、先生方は新しい事への対応を迫られることが増え心労が増えているように感じます。

塾で勉強を見ていても学年順位や平均点と実際の勉強の理解度が差が大きくなっているように感じます。

また、入試の変化も大きく特色科推薦の枠が増えたり、学科名が変わり高校ごとの特色を打ち出してきたりして大学に近くなっているように感じます。

このようにここ数年でのこども達を取り巻く環境は激変しています。

私が学生の頃とは求められている状況も置かれている環境も全く違います。

そのことをご理解いただき読み進めていただければと思います。

中1でわかる勉強のタイプと塾の選び方

まず初めにお伝えしたいことは、中学1年生の段階で塾に入ったほうがいい生徒とそうでない生徒がいます。

小学校である程度基礎ができている生徒や理解力のある生徒は学校での授業についていくことは問題ありません。

ここはハッキリ申し上げて能力の差や幼少期にどんな環境で育ったかによります。

学校の定期テストで上位30%にいてお子さんから「勉強が難しい」とか「困っている」という声が聞こえない限りは特段塾に入る必要はありません。

1年生の時点で勉強につまづいている場合や平均点に届いていなかったり、得意不得意に差がある場合は勉強のやり方が悪かったり、中学校という環境になじめていなかったりするので対策が必要です。

このようなタイプの生徒は小学生の勉強からやり直す必要があります。

当然ながら集団塾ではなく個別に復習してくれる個別指導が良いでしょう。

避けた方がよい塾は、試験対策に力を入れている塾です。

中間・期末テストの対策を中心にしている塾では、単元の復習や暗記が中心になっているため、瞬間的には成績は上がりますが、わからない事をそのままにしておくと3年生になった時に成績が伸びなくなります。

中学1年の内容を復習することは難しくありませんが、中学1年の内容ができないという事は小学生の内容ができていないという事なので注意して下さい。

中学2年生の勉強が受験を決める

中学1年の内容はほとんど小学生の復習と2年に習う事の準備です。

中学1年の内容をすっ飛ばしても高校受験で点数を取ることはできます。

なぜなら、受験問題の約80%は中学2年生の内容でできています。

また、小学校と中学1年で断片的に習ったことが中学2年でまとまって1つの単元になります。(断片的に習うので理解しにくいのです。)

中1年でつまづいた生徒も2年生の間に復習を追えてしまえば成績を上げることもできますし、高校受験にも十分間に合います。

2年生の塾選びは成績と目標で選びます。

中学2年 トップ集団

学校で上位10%くらいにいる学力の生徒なら集団授業で偏差値の高い学校を目指して「○○名合格!!」とうたっている塾でよいと思います。(どこの塾に行っても合格できます。)

部活や趣味などで勉強にあまり時間を割きたくない場合は、個別指導塾で苦手教科だけを復習するのも良いでしょう。

中学2年 第2集団(優等生)

平均点よりは上だけどトップ集団は難しい(90点台がない)ような位置にいる学力生徒は、その子の性格によります。

集団の中で勝っていくような向上心があるタイプや負けず嫌いで先生に積極的に質問ができるようタイプは集団塾でガンガン目立っていきましょう。

そうでないなら、個別指導塾で自分の性格に合う先生や(自分にとって)わかりやすく教えてくれたり、質問しやすい先生がいる塾を選んでください。

質問をたくさんできる環境を整えてあげる事が大事です。

中学2年 中間層

平均点周辺、順位もちょうど真ん中ぐらいの生徒は、勉強のやり方が分かっていないか勉強に対するやる気が低い生徒です。

このくらいの学力の生徒は、大きく3つのパターンに分類します。

①勉強のやり方が分かっていない(間違えている)
②覚えるのが嫌い
③やる気がない

①勉強のやり方が分かっていない場合はできるだけ早めに対処した方がよいです。

生徒本人としては頑張っているのに成果が出ないので、心が折れている状態かもしれません。もし、自分は勉強が苦手という意識を持っているのであれば、勉強に対するモチベーションを戻すにとても時間がかかる場合があります。

勉強のやり方はその子の才能や性格に合わせて組みあわせて考える必要があるのですが、学校で教わったやり方を素直にやっている場合があります。

そのやり方が自分に合っていないと当然成績は上がりません。

②覚えるのが嫌いという生徒も暗記の方法が間違っている場合がほとんどです。

③やる気がなくて勉強をしない。暗記が嫌いという生徒もいます。

その場合暗記が少ない国語や数学の成績が高い傾向にあるので、点数や得意科目で判断できることもあります。

中学2年 平均以下

平均点まで届いていないという生徒は勉強を諦めている可能性があります。

塾や勉強がどうという話の前に、自信をつけてあげる事が先です。

そのような生徒はまず、得意教科を作ってあげる事から始めます。

本当は基礎を鍛えて受験を考えて指導するのがよいのですが、やる気を出してあげるために、目の前の定期テスト点数が上がりやすい所を徹底的に対策して頑張れば点数が上がる事を実感させてあげます。

また、この状態の生徒は友達と一緒に頑張ると周りの友達の中で自分だけできない状態を嫌うので友達と一緒に通える塾が良いでしょう。

中学3年生は4月から勝負が始まっている

先ほど申し上げた通り、受験問題の80%は中学2年の時に学習しています。

3年生は内申点をとるための学年です。

4月1日から内申点の評価になるので油断できません。

2年生までに準備ができている生徒は、学校の授業を真面目に聞いて定期テスト対策をしっかりしておけばOKです。

この様な生徒は、すでに塾に入っていると思うので、そのまま頑張りましょう。

3年生から塾に入る場合、概ね2年生の選び方と変わりませんが、違う点がひとつあります。

定期テスト対策をしながら2年生までの復習をするという事です。

今年から北九州市では2学期制を取り入れている中学校がほとんどなので前期は6月に中間テスト、9月に期末テストがあります。

6月の中間テストまでが勝負です。

できるだけ早めに復習を終わらせ定期テスト対策をしなければなりません。

同時進行はできません。混乱するのでお勧めしません。

5月までに中間テストの対策をするための2年の復習を終わらせられなければ上位は狙えません。

当然、目指すべき順位は違うのでそれぞれの目標に合わせてカリキュラムを考えますが、個別指導塾オール4では夏休みまでは生徒の希望を100信じてカリキュラム考えています。

当然、常識的に届くはずもない目標を言ってくる生徒もいますがそこも正直に話したうえで挑戦させます。

塾の選び方としてはこの時期に入った後に塾を変えるのは現実的ではないので多少時間がかかってもいくつか体験を受けて慎重に選びましょう。

お子さんは始めに行った塾の方がよいと感じる傾向にあるので気になる順に体験させるのが良いと思います。

(即決を迫る塾や急いで決断すると特典をつける塾はやめた方が良いです)

色々と語ってきましたが、私は高校受験に失敗して私立に行き勉強に不真面目だった高校2年間を過ごしたので、高校選びが人生の全てではありません。

ですが、公立高校(挑戦した)に受かっていればもっといい事もあっただろうなと思う事もあるので、悔いの残らないよう親子でよく話し合って決めてください。

個別指導塾オール4では勉強だけではなく、進路、就職など様々な観点から進路指導のアドバイスをしますのでご気軽にお問合せ下さい。