小1の壁よりも怖い、中1の壁を知っていますか??

もうすぐ入学式です。

今年は桜も入学式までは持ちそうでいい写真が撮れそうでウキウキしています。

塾では新しく中学に上がるお子さんの問合せが増えています。

そこで今回は、小1の壁、中1の壁についてお話していこうと思います。

小1の壁

幼稚園や保育園から小学生に変わる時の一番大きな変化は生活習慣です。
朝起きる時間が変わったり、準備や登校も自分でするようになります。
学校では、遊びだけではなく勉強もしなくてはいけませんし、宿題も出ます。

小学校1年生は国語や算数などの授業だけではなく、「学校のルールを守る」練習も始まります。

チャイムが鳴ったら座る。授業の始まる時には挨拶をする。などそれまでのルールとは違う決まりを覚えて実行しなくてはいけません。

その中でクラスメイトや担任の先生との意見の衝突が起こり、ケンカになることもあります。

その衝突から学校に行きたくないというお子さんはかなりの数いますが、ここでの対応を間違えるとそのまま不登校という事になる場合もあります。

小1の壁の乗り越えかた

お子さんは様々な環境の変化への対応の仕方がわからず、先生や親に対していろいろと文句や不満をぶつけてきます。

その時に、しっかり話を聞いてもらえなかったり、本人の中で納得する答えが出なかったりすると、親への不信感が募り親の言うことを信用しなくなってしまいます。
こうなると、表面上は学校に行ったり素直な子を演じたりしているので一見解決したように見えますが、裏では親に対する反抗心が育っているので、後々手が付けられなくなって爆発します。

そうならないためには

①しっかり話を聞く

小学校一年生です。
怒っている理由も間違っているかもしれません。ですが、話は最後まで聞いて、「なぜ起こっているのか?」「何に納得がいかないのか?」それをしっかりと聞いてあげてください。

②味方だと伝える

話を聞いたら次は、はっきりと言葉で「私は○○ちゃんの味方だよ」と伝えてください。親だから味方であることは間違いないのですが、思っているだけでは伝わりません。しっかりと味方であることを伝えどうやったらお子さんの気持ちが晴れるのかを考えるようにしましょう。

③解決策を一緒に考える

お子さんが安心したら、次はその怒りや不満に対してどうやって向き合ったらいいかの解決策を考えましょう。
ここで学校に乗り込んでいくと単なる「モンスター」になりますし、こどものケンカに親が出ていくとろくなことにはなりません。

あくまでもこどもが自分で解決するためのに、どんなことをすればいいのか?どんな風に考えたらいいのかを一緒に考えましょう。

その時にやってはいけない事は、嘘を言ったりその場しのぎの事を言わない事です。無理なものは無理だと伝えますし、理不尽なことがあることも話します。

例えばうちの子の場合、「先生の言っている事よりも自分の言っている事の方が正しい」と言って学校に行かない事がありました。

こどもの話なので状況はよくわからないですが、とにかく納得できなかった事はわかりました。
そこで提示した解決策は、先生も大人も間違ったことをするから、先生が間違ったことをしたり言ったりしたらそのことを先生に言いましょう。言っても先生が聞いてくれなければ、先生は間違ったことを言い続けるけど、それはもうどうしようもないから諦めなさい。と言いました。

どうしても納得できなければお父さんが先生に言ってあげるけど、多分それでも先生は変わらないよ。と伝えました。
世の中間違っていても、理不尽でもそれが正解のようにまかり通っているという事を小1の息子に話をしました。
その結果、息子は何度か先生と衝突した結果諦める事を覚えてそれからの学校生活は平和でした。

結果として、息子の学校の先生への信頼は無くなりましたが、私への信頼は増しました。
ちょっと大人びたヤなやつになっているかもしれませんが、卒業式の日に6年生の担任の先生にはクラスをまとめてくれて助かっています。とお褒めの言葉をいただきました。

中1の壁

小1の壁では環境の変化や生活リズムの変化の影響が大きかったですが、中1の壁は学習面の変化がこどもの心に大きな変化をもたらします。

1番大きな変化は、テストで順位がつけられ優劣がはっきりとするという事です。
小学校でのテストはそれそれの単元の習熟度を確認するためのものなので、単元の終わるたびにテストをします。
だから、復習をしたり覚えなおしたりという試験対策は特に必要ありませんでした。

しかし、中学校のテスト(定期考査)では、複数の単元を同時にテストするので、日が空いて忘れている事を復習することが大事になってきます。

隠れた中1の壁

そして、もうひとつの中1の壁がとてつもなく厄介です。
実は小学校で習った知識と真逆の事を中学校で教える事があります。

小学校では習ったこと以外の知識を使って解く事が禁止されています。
だから、通常やらない解法を使って解いている場合があるのですが、その解き方だと時間がかかったり、考え方が難しくなったりするので中学校では使わない事が多々あります。

なので、小学校で真面目に勉強していたお子さんに限って「小学校ではダメだと言われたことをしている」と混乱することがあります。

ですが、高校や大学までつながっていると考えた時に、その小学校での考え方が邪魔になるので忘れた方がいい場合があります。(なんでそんなことを教える事になっているのかはよくわかりません)

そのような学習内容の矛盾につまづいてしまうと、勉強が難解なものになって一気に勉強嫌いになってしまいます。

中1の壁の対処法

実は中学1年で学習する内容はとっても薄くなっています。
例えば英語のbe動詞は4つの単元に分けて学びます。

だから、学校の授業の進み具合とは別に学習の体系に合わせて独自で勉強を整理して学習しておくと学校の授業がとても簡単になります。

そうすることで、中学2年生になっても勉強でつまづく事もなく受験までスムーズに勉強できる環境を作る事が出来ます。

今はタブレットやスマホなどで、学習系の動画もたくさんありますし、市販のテキストもわかりやすいものが増えました。
とりあえず理解するだけであれば、それらの教材で十分なのでひとまず学校の授業についていくくらいのことはできます。

そこから、定期テストの点数を伸ばすのはまた違う努力が必要になってきます。

中学生は高校生に上がるための最後の準備期間です。
受験で楽をするためには中学1年生のすごし方がとても大事なので、まだ入学したばかりと思うかもしれませんが、これを機会に一度親子で話してみるといいと思います。